まちづくりシンポジウムは主体と行動実績が欠けると迫力が無い

知人がまちづくりシンポジウムのパネラーとして参加されるとのことで、午後からかるぽーとに出かけた。また高知県知事や高知市長がいま現在どういうスタンスで行政にあたっているのか再確認の意味もあった。

参加者の入りは案の定というか、これがすでにこの組織の限界なのか、閑散として正直寂しかった。
私も昨年に関わっていたNPOの主催で「まちづくりフォーラム」を企画運営したがその時もこんな感じでした。ターゲットを絞りきれない総花的なテーマでこの種の討論会はもはやニーズにそぐわないのかもしれない。

だが、今回は高知青年会議所という比較的裕福な団体が実施した催しでもあり、宣伝費も相当かけていた割に、構成メンバーもかなりいるはずなのに、メンバー自身もあまり出てきていないのか、冒頭でプレゼンのあった県内統計値には出てこないものの、高知の経済人元気指数も相当落ち込んでいるな、という印象を受け非常に残念だ。
もっともサラリーマンや一般県民、市民の参加を想定されていたのか、日曜日の午後というのは商業者などには特に出づらい設定だったんだろうかなぁとも思ったりもする。

さて、期待したシンポジウムの内容だが、これとなく可もなく不可もなく前からの議論ではすでに言われ続けている話がほとんど。各パネラーの話自体は整理されよくまとまっている。隣で一緒に傍聴されていたまちづくり実践者の人に聞くと、「タイトルからまず行動するという気迫が見えない。」ということのようだが、私の印象としてもまさしくその通り。
机上の議論やシンポでのうんちくはそろそろ終わりにして、まず行動することから、高知を元気にする方策への展開がもっと見えてくるのものになっていたら、このシンポジウムの意義はさらに高まったのではないでしょうか。

個人的な話ですが、私は今夏から経済産業省の事業で中小企業基盤整備機構地域活性化支援アドバイザーとしての委嘱を受けました。とはいっても種は自分で探してきて、ひとをつないで、土壌を耕し何かを収穫するまでの実践事例を一緒に作り上げるという、黒子的な活動がその役割。
前向きな動きを立ち上げるには経済産業省などの様々な補助金等のメニューもあり、それを活かして地域を元気にするお手伝いができるというのはやりがいもあるといえる。
ときには黒子たる者が表に出て主役を奪い取るケースもあるようですが、私は20数年商工会組織で裏方黒子に徹してきたので、そのあたりの禁じ手は心得ているつもりだ。

まずその第一歩としてさっそく地域を元気にするために行動する人たちを集めて緩やかなネットワークを仕掛ける企画を立ててみました。実はその集まりが今晩ある。題して「ミステリ明日なロフトミーティング」
まずこうした異業種の実践者の集いを主催して、参加者からの交流の中からコミュニティビジネスの種を見つけていく。参加者もそれぞれ専門性もありユニークなひとたちを集めてみた。
こちらはかるぽーとのような大会議場ではないが、お金をかけずに地道に大胆に仕掛けていく手応えをともに感じていきたいと思っている。