『電子書籍の衝撃』と宇宙からの写真

先日、スペースシャトルがドッキングした国際宇宙ステーションに滞在していた野口さんから高知龍馬空港周辺を撮った写真が送られ、尾崎知事が感謝の言葉をすぐにツイッターで返したという記事を読んだ。

その頃ネット上では、あるジャーナリストと小さな出版会社が革命的な試みをまさに実践していた。ツイッターやブログで告知を行い、新刊に先駆けて話題の電子書籍を破格値でネット上で販売する試みだ。注目した消費者がウェブにアクセスする。そのためサーバーがダウンし一時は大混乱。予想以上の反響にシステムが対応しきれず「ダウンロードできない。」という事態をまねく中、その会社は消費者の苦情に素早くしなやかに対応する。
社長以下スタッフが真摯に応対する様子が伝わってくるとともにその復旧作業を応援するメッセージが次々と寄せられ、それは同社の支持層をさらに広げるという効果を生んだ。

自動車部品の不具合をひた隠して逆に反発を招き企業イメージを損なう結果となった事例がある一方、その企業はその過程のやり取りを公開して危機的状況を克服する中で、求められる課題に即応して顧客の創造を達成したのだ。勇気ある行動がその未来を開いた。

野口さんが送ってくれた写真から、今まで見えなかった景色などが発見できた。普段我々が目にする世界はその一面にすぎないのだろう。偏った見方で対応してはいけないことの戒めのようにも思えた。