中小企業団体中央会の経営リスクマネジメントセミナーに参加してきま

高知県中小企業団体中央会三井住友海上と共催された経営者セミナー〜勝ち残る会社になるための就業規則・人事労務〜 と題されたこのセミナーでは会社をを守る就業規則、やる気を高め、法令順守の賃金、経営品質を向上させる評価制度といった、私たち社労士にとってクライエントに対してアドバイスや制度設計を求められるテーマがこの日の内容でした。
当日は三井住友海上法人営業推進部経営サポートセンターの方が講師でありましたので、私は社労士でない方が就業規則等の解説にあたりどのような講義をされるのか、関心がありました。

講義内容としては特に目新しいところはありませんでしたが、よく売れている新書版などの著書のタイトルに類似したテーマのつけ方や細部まで深入りしない程度で、焦点を絞り参加者にどこがポイントかを示したレジュメ作りなどが参考となりました。

個別労働紛争が増加した原因として労働者側がインターネットで各種の労働法令等の知識を得ていることも原因であるような説明がありましたが、私は本質的にはそれは紛争後や前の準備作業での傾向であり、そもそもの紛争の原因となっているのは景気等の低迷やグローバル化によるコストダウンの影響、特に経営者側の問題としては非正規雇用の増大などで労働力を使い捨てのように思っている企業や経営者が多いことなどがその原因ではないかと思われます。
一方労働者側は一身専属性が薄れ帰属意識も弱まり、労働基準法等に定める権利意識等を持つ方が多くなったことが原因でしょう。インターネットはあくまでも情報収集の手段であってそれが問題の根本原因ではないと思います。

サンプルとして示された就業規則では服務心得が非常に具体的に詳細に書かれていました。三井住友海上では提携先の社労士事務所と連携し、企業・法人経営者の皆様に有益な人事労務関連情報を提供されているとのことです。
講義の後半では「すぐに実践できるコーチング」の内容まであり、当日予定していたテーマよりさらに拡がったことで予想外でしたが、全体的に総花的な印象を受けました。

定員30名を超える事業所の皆様の参加があり、労働契約法やパートタイム労働法の改正等により就業規則に対するニーズは高まっているなと感じたことでした。当事務所としても従来からリスク対応からリスク予防へとその就業規則作成についてのノウハウを確立していく必要をあらためて感じました。このリスク予防という必要性は、労務トラブルの経験なしになかなか感じてもらいにくいものですが、わかりやすくご説明していかねばと思っています。
労働契約や就業規則の改正等についてかわかりにくいことやご不明な点がありましたらいつでもお気軽にご相談ください。(初回は無料で提供させていただいております。)