JRE 6 update 7に存在するバグという厄介な怪物

先日、法務省オンラインシステムe-Govシステムが同じパソコン内で共存できないという問題を報告した。
共存できないというと、どういうことかわからないので具体的にいうと、つまり法務省システムの推奨環境にしておくと、私の環境下ではe-Govでの電子申請時には原因不明のエラーが起こってしまうということだ。

私の電子申請用パソコンの環境
WindowsXP SP3
InternetExplorer6.02 SP2
J2SE 6.0 Java Runtime Environment Update7

私の環境下では 法務省のシステム は問題なく動作しているものと思える。
ただ法務省告知やネット上でのユーザーの書き込みを見るとこれも安定しているわけでもない。

そのため両省庁に電子申請するためには、それぞれに適合した環境のパソコンにしておかないと、その申請作業が出来ないということになる。

この不具合が生じたときに、e-Govシステムのサポートを担当する電子政府利用支援センターに相談したところJAVAのバージョンを法務省推奨のものとは違う、java Runtime Environment (JRE) 5.0 Update 16 に置き換えろといわれた。

だが e-Gov では推奨環境としては、このJ2SE 6.0 Java Runtime Environment Update7も含め以下のとおり示している。
http://shinsei.e-gov.go.jp/menu/prepare/environment.html

e-Gov電子申請システムをご利用いただくためには、次のいずれかのJava実行環境(JRE)が必要です(最新のものを推奨)。
J2SE 6最新版(Update 10)について、現在動作確認を行っております。動作確認が完了するまでの間、J2SE1.4.2またはJ2SE5の最新版をご利用いただけますようお願いいたします。既にJ2SE 6(Update 10より前のもの)をインストール済みの方は、引き続きご利用いただけますが、最新版への更新を見合わせていただけるようお願いいたします。
# Windows2000 SP4 および WindowsXP SP3
Sun MicrosystemsJ2SE 1.4.2 Java Runtime Environment(最新版ダウンロード)
Sun MicrosystemsJ2SE 5.0 Java Runtime Environment(最新版ダウンロード)
Sun MicrosystemsJ2SE 6.0 Java Runtime Environment(最新版ダウンロード)
# WindowsVista SP1
Sun MicrosystemsJ2SE 6.0 Java Runtime Environment(最新版ダウンロード)

だが、e-Govの推奨環境のサイトをみると、先日にはJ2SE 6.0 Java Runtime Environment(最新版ダウンロード)にあったリンクが今日にははずされている。
ということは、JAVAのこのバージョンにバグがあったということで、ユーザーに使用を控えさせているということではないだろうか?

法務省オンラインシステムでは 【お知らせ】JRE 6 update 7に存在するバグについて(平成20年10月17日)でこのバージョンに問題があることを報告している。
一方「平成20年10月20日以降、最初に御利用いただく際にはプログラムの入替え作業が必要になります。」 としてこのバージョンに入れ替えろとも指示をされている。
http://shinsei.moj.go.jp/usage/zyunbi_irekae.html

これは推測にしかないが、このJRE 6 update 7は問題のあるバージョンであるので、これが影響しているものと思われる。

いずれにせよ政府もこれらの電子申請のシステムをJAVAを使ったシステムで構築していくことは国民であるユーザに過大な負担を与えるといっても過言ではないだろう。それは知見のある者なら誰でも言っていることで、今後電子政府の利用を促進する総務省ではこのJAVAに依存しないシステムの開発を進めていくらしい。

国が委託するからには膨大な経費をかけそれ相当の専門家にシステム開発を委託しているものと思われるので、もっと効率的に安定したシステムを作れないものか、大いに疑問に感じるところである。