労働契約アドバイザーの一発回答(3) 労働契約法と労働基準法との

労働契約アドバイザーの一発回答(3) 労働契約法と労働基準法との違いは何ですか?


労働契約法は個別労働関係に係るものですが、労働基準法とはその性格は異なります。
労働基準法は労働条件の基準を定めるものですが、労働契約法は労働契約をめぐる権利義務のルールを示したものといえます。
昨今雇用形態の多様化に伴う労働条件決定の際の個別の合意が重要性を増してきました。
これまでの労働基準法の定める最低の労働基準だけでは法規制としては十分でないことから、労働契約法において労働契約の合意の原則や労働契約に関する基本的事項を定め、労働条件の決定・変更の円滑化をはかり労働者の保護や労働関係の安定を図ることになりました。
労働基準法のように刑罰や労働基準監督書の取締によって法の趣旨・目的を実現するのではなく、行政上の個別労働紛争解決制度や労働審判、訴訟などを利用することにより当事者間の民事上の紛争の解決手段を使用するにあたっての指針として位置づけられたものです。
そういう意味では非常に重要な法律であるといえましょう。